モールス通信の魅力
ハムの資格を取得し既に運用されている方の中には、CW(モールス通信)を聞いたことがある方もおられると思います。CWは電波の有無だけで情報伝達ができるので、100年以上前から使われている無線通信の原点です。
無線交信の略語やQ符号は、CW通信が語源です。タイタニック号の事故を契機に遭難通信(SOS)が世界で20世紀末まで義務化されましたが、21世紀に入って遭難通信が衛星通信で代替されるようになってからは、国内では自衛隊や一部の業務局を除き、ハムが唯一のCW後継者となりました。
SSBやPC通信と違い、CWはオペレーターの技量=通信品質なので、「通信の手段」から「技術向上のスポーツ(コンテスト)や技能(楽器や将棋に類似)」へと変わり、世界中のハムがCWを愛好しています。技能に上限はない求道精神で、CWに魅せられたハムは、CWを一生の趣味としている方が多いです!
プロ資格を目指す方も、国家試験でCWの実技試験が必須になっています。CWは世界共通符号なので、全世界のハムと自在に交信でき、何より同じ愛好家として、同じ価値観を共有して、心を開いて友情を結べます。
国籍、民族、宗教、思想、文化、政治を超えたハム共通の財産がCWなのです!